Sophere / にきもの / 2008年2月

にきもの

最終回は朝マクド

2008年2月6日

ここ一週間、バイトに二回行った以外は昼夜逆転でずっとMacdonald多項式の計算をしていた。この間のS石先生の授業で、Macdonald多項式をSchur多項式で展開したときの係数は組合せ論的に興味深いと思われるものの、法則性はまだよく分からないという話があったのだが、その係数の形が僕の嗅覚に反応したのだ。

授業中に例として出てきた係数だけから導ける法則は少し計算したら分かったので、他の係数も求めようということになったのだが、この計算が非常に煩雑で、結局はプログラムを書いてしまうのが手っ取り早い。ついでなので前から気になっていたフリーの数式処理システムMaximaを使ってみることにした。

MaximaはLispベースの処理系で、Schemeをやっていたお陰か大きな困難はなかったが、宣言なしに変数を使うとスコープがグローバルになるとか、プログラムの変数と数学の変数の区別がよく分からないとか、式をカンマで区切らなければならないが最後の式の後ろにはつけてはいけないとか、必ずしも使いやすいとは言えないように思う。

というわけで、デバッグや高速化に苦労しつつもプログラムはちゃんと動くようになったのだが、本題である係数の法則性は思ったよりも難しい。外堀の規則はなんとかほぼ完全に予想できたのだが、中身については(一見)かなり不規則で、まだ殆ど手がかりがつかめていない状態である。

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今日は数学科四年生必修のゼミの最終回であった。授業日程としては本来先週で終わるはずだったのだが、非常に中途半端な所で止まってしまったのでもう一回やることになったのだ。そして今日はレポートの締め切りでもある。というわけで、係数の法則性について分かった範囲のことを今朝やっとまとめて、四時間ぐらい寝てから提出してゼミに行った。

しかし今日がレポートの締め切りでゼミの予習がどうなるか分からないということは前もって伝えてあって(実際真に何も予習できなかった)、さらにT谷さんが都合でいらっしゃらなかったので、ひたすらS石先生と係数の計算をしていた。一応最後にさらっと先週残った部分を眺めたりしたのだが、こんな最終回でいいのだろうか感は拭えない。

とはいえ、ゼミから開放された感は曰く言い難く、家に帰るなり積もった埃を掃除機で吸い取りまくった。

内藤晃ピアノリサイタル

2008年2月10日

全席自由のピアノ演奏会というのは、舞台に向かって右側前方の席は最後まで空いているものだが、何のためらいもなく僕の隣に座ったこの人はピアノが出来るに違いないと直感したら、案の定演奏に合わせてひざの上で指を動かしたりしていた。

というわけで以前から音に聞いていた内藤君のリサイタルに行ってきた。会場は杉並公会堂の小ホール、使用ピアノはベヒシュタインのD280。プログラムは以下の通り。

D. スカルラッティ
ソナタ イ長調 K. 208
セヴラック
「休暇の日々から」第1集より
V. 公園でのロンド
VI. 古いオルゴールが聴こえるとき
VII. ロマンティックなワルツ
フォーレ
夜想曲第3番 変イ長調 Op. 33-3
モーツァルト
ピアノソナタ第12番 ヘ長調 K. 332
I. Allegro
II. Adagio
III. Allegro assai
休憩
R. シュトラウス
歌曲「明日には (Morgen!)」
歌曲「万霊節 (Allerseelen)」
友情出演 太田みのり(ソプラノ)
ショパン
スケルツォ第4番 ホ長調 Op. 54
シューベルト
楽興の時 D. 780
I. ハ長調
II. 変イ長調
III. ヘ短調
IV. 嬰ハ短調
V. ヘ短調
VI. 変イ長調
アンコール
エルガー
愛の挨拶

彼は響きに非常に気を遣うらしい。ベヒシュタインを弾くのは響きへのこだわりによるものだろうし、音を切るタイミングなんかにもよく気を遣っている。しかし、その割にはタッチの多彩さに欠けている気がする。例えばセヴラックの二曲め。これはなかなかいい演奏だったが、メロディが高音部にあるときの際立たせ方がもう一つだった。強く弾くのではなく、硬質さを加えるように弾くと良かったと思う。

他に気になるのは、タッチとも関連することだが、リズムのキレがいまいちな点。緩急のつけ方に関しても、なんとなく早くなったり遅くなったり、一定の速度を保つべきところで揺れていたりして、よく分からない。ついでに言うならショパンのラストは少々演出過剰だ。全体としても彼はオーバーアクションなのだが、完璧なリズムを保った上でのことだったら誰も文句はつけないだろう。

とはいえ、彼にはピアニズムと呼べるものが存在し、それが曲想とマッチしたときの演奏は素晴らしい。今日の演奏で良かったと思うのは残念ながらセヴラックの二曲めと三曲めだけだが(これは僕の趣味によるところも大きい)、会場の先行発売で購入した彼の1st CD "Primavera"に収録されている、モンポウの歌と踊り第6番、スクリャービンのピアノソナタ第4番、タイトルにもなっているメトネルの春、ショパンの舟歌など、躍動感のある曲は聴いていて楽しい。このCDはやはり演奏にベヒシュタインを使用しており、録音もスクリャービンに若干音割れがある以外は良好なので、非常に面白い一枚に仕上がっている。

TAKANO大戸屋ミロンガ・ヌオーバ

2008年2月25日

今日は中学校からの友達三人で神保町でお茶をした。

15時からTea House TAKANO。僕はラプサンスーチョンとフルーツババロアを。ラプサンスーチョンはそう好きというわけでもないのだが、なぜか時々飲みたくなってしまう不思議な魅力がある。あとの二人はおそらくこの紅茶を知らないだろうというのもあって頼んだのだが、やはり正露丸の香りという評が出た。ちなみに今出ている紅茶で最もうまいのはセカンドフラッシュのサングマだ。とにかくうまい。さすがに最近は入ったばかりの頃より味は落ちているが、それでもこれは飲む価値がある。

TAKANOはお茶請けも素晴らしく、個人的に好きなのは抹茶シホン(シフォンではない)、フルーツババロア、そしてスコーンだ。やさしい生クリームの添えられた抹茶シホンの控えめな甘さ。シンプルにおいしい。フルーツババロアのぷるぷるつやつやとろとろふわふわの食感。魅惑的においしい。温かいスコーンを横二つに割り、薔薇ジャムとクロテッドクリームを乗せて口に含んだ瞬間。優雅においしい。どれを注文すべきかいつも迷うのだが、全く贅沢な悩みだ。

19時になっても話が尽きないので、ご飯を食べようと大戸屋へ。それほど多くの定食屋さんに行ったことがあるわけではないが、大戸屋はうまい。僕は関西出身だが、関東の味付けも平気なのでよく利用する。それにしても女の子はよくあんなにたくさん甘いものを食べられるなといつも思う。甘いものは僕も結構好きなのだが、本質的に何かが違うようだ。大戸屋が混んできたので20時半からミロンガ・ヌオーバへ。確かグアテマラを。22時半に閉店だったので、そこでお開き。久々に思う存分喋った。