クロノ・トリガーの音楽をソロピアノ用に編曲し、その楽譜を公開しています。他の同様の試みと比較して、原曲を再現することを重視しています。なお、曲によっては打ち込みで作成した音源も公開しています。楽譜の作成はLilyPondで行っています。
制作環境・スタイルの変化があるため、ファイル名や録音レベルなどが統一されていません。最終的には解消していく予定です。
トラック | タイトル | 楽譜 | 音源 | 更新 |
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1-01 | 予感 | ct101.pdf | ct101.mp3 | 2009/05/01 |
1-02 | クロノ・トリガー | ct102.pdf | ct102.mp3 | 2009/05/01 |
1-03 | 朝の日ざし | ct103.pdf | ct103.mp3 | 2009/04/24 |
1-05 | みどりの思い出 | ct105.pdf | ct105.mp3 | 2010/07/11 |
1-07 | ゴンザレスのお歌 | ○ | 2007/02/10 | |
1-08 | 不思議な出来事 | ○ | 2007/02/19 | |
1-09 | 風の憧憬 | ct109.pdf | ct109.mp3 | 2008/05/21 |
1-10 | おやすみ | ○ | 2007/01/10 | |
1-14 | ん!? | ○ | 2007/01/10 | |
1-15 | マノリア修道院 | ct115.pdf | ct115.mp3 | 2009/04/22 |
1-16 | 道行く者へ 祈りを… | ct116.pdf | ct116.mp3 | 2009/04/22 |
1-17 | 王国裁判 | ○ | 2007/01/10 | |
2-02 | 過去の謎 | ○ | 2007/01/10 | |
2-13 | 時の最果て | ct213.pdf | ct213.mp3 | 2010/07/15 |
2-15 | ファンファーレ3 | ○ | 2007/09/09 | |
2-17 | ボス・バトル2 | ct217.pdf | ct217.mp3 | 2008/05/31 |
2-22 | 魔王城 | ct222.pdf | ct222.mp3 | 2009/03/24 |
2-23 | 錯乱の旋律 | ct223.pdf | ct223.mp3 | 2009/05/01 |
2-24 | 魔王決戦 | ct224.pdf | ct224.mp3 | 2009/04/17 |
3-04 | 時の回廊 | ct304.pdf | ct304.mp3 | 2009/03/22 |
3-06 | サラのテーマ | ○ | 2007/02/19 | |
3-09 | クロノとマール ~遠い約束~ | ct309.pdf | ct309.mp3 | 2010/09/12 |
3-13 | 世界変革の時 | ct313.pdf | ct313.mp3 | 2009/03/02 |
3-16 | エピローグ ~親しき仲間へ~ | ct316.pdf | ct316.mp3 | 2010/09/12 |
ここだけの用語ですが、以下で「ニのペンタトニック」と言ったとき、これはニを主音とするd, e, g, a, c, dという音階を意味するとします。主和音はd-g-a、属七の和音はa-c-e-gです。
イのペンタトニック、4/4拍子。基本はIV-V-Iという進行ですが、(ペンタトニックにおける)機能和声的な響きは強くありません。
変ホ短調、4/4拍子。26小節目で変ロ短調に転調して、40小節目で変ホ短調に戻ります。最後の2小節は変ホのペンタトニックと言えるかも知れません。
ちなみに、この曲はゲームやサウンドトラックでは全てホ短調ですが、作曲者である光田康典さんによると変ホ短調が本来とのことです。確かにテーマ曲としてはその方がふさわしいと感じられ、また「予感」「クロノ・トリガー」「朝の日ざし」という曲順の調性を考えると、イのペンタトニック、変ホ短調、ハ長調という移り変わりの方がより効果的だと考えられます。よってここでは変ホ短調として編曲しています。
9小節目からのスタッカートは、下段の上のパートのみに対する指示です。23小節目から25小節目の下段にあるasの三連打は、ティンパニに対応する独立したパートです。42小節目のfからesへのスラーは、同じパートであることを示すためだけのものです。
ハ長調、4/4拍子。七度の響きが特徴的です。ハ長調(もしくはその近親調)が支配的ですが、最後にイ長調に転調して終わります。これはロ長調の「やすらぎの日々」への移行部であると同時に、クロノが目覚める直前であることを意味していると考えられます。
十六分付点八分の音型は、付点八分が十六分のエコーであるように弾きます。繰り返し後は3小節目頭のgesを弾きます。11, 18, 22小節目の十度が届かない場合、アルペジオの音を省略することが考えられます。
最初の8小節の上段は、括弧のついているものとスラーがかかっているものを除いて、全ての音がスタッカートの指示になっています。後半の下段には広い音程が頻出するので、例えば十度が届かない場合、素早い跳躍でとるのではなく、複音程を単音程にして弾くことも考えられます。
変ホ短調、3/4拍子。中段の音は、符尾が上のものは原曲では右から、下のものは左から聞こえます。右から聞こえる方は和声的にヘミオラのような動きをしていて、左から聞こえる方は基本的に右を1拍半遅らせたものです。
4, 6小節目の括弧は、本来は同時に弾きたい音を跳躍でとることを意味します。4小節目のタイのかかった音符は無理に保持する必要はありません。サウンドトラックでは繰り返しが4回行われます(5回同じフレーズが流れる)。
変ホ短調、4/4拍子。基本的にIV-V-Iという終止形です。
45, 46小節目右手の音程が届かない場合、44小節目からのossiaを弾いて下さい。
40, 41小節目の下段の音程が届かない場合、代わりに44, 45小節目の下段を弾くことが考えられます。
ホのフリギア、6/8拍子。この下降音型は「魔王決戦」でも執拗に繰り返されます。
2小節目以降、下段は左手の2オクターブ跳躍でとります。3小節目の右手は、両手同時の跳躍になりますが、手の小さい人はアルペジオではなく中段から上段への跳躍でとる方がいいと思います。4小節目では、よほど手が大きくない限り、下段上声と中段を合わせた和音から上段(の上声)への跳躍でとります。最後のトレモロは音価や音数に厳密な意味はありません。
前後の「魔王城」や「魔王決戦」とは最も離れた調性である変ホ短調です。特に前後の主音とは減五度の関係にある属音の変ロが常に鳴っていることが効果をあげています。拍子ははっきりしませんが、2/2拍子としておきました。
音量を最大にする場所がパートによって異なることに注意してください。トレモロは音価や音数に厳密な意味はありません。サウンドトラックでは繰り返しが2回行われます(3, 4小節目が3回流れる)。
ホのフリギア、6/8拍子で始まって、23小節目でイ短調になります。31小節目の3/4拍子になったところで調性が曖昧になりますが、a-c-(e)-gとd-(g)-aの繰り返しからかろうじてニのペンタトニックと考えられ、39小節目でホのフリギアに戻ります。
5小節目のアルペジオは、原曲のポルタメントを模して上声を遅らせるためのものです。21小節目の上からのアルペジオは、長七度の響きを和らげるためのものです。
15, 16小節目と19小節目前半は、上段の二つの声部を入れ替えて記譜しています。
43小節目上段1拍目のesは声部として下段のesに合流していると考えて下さい。